プリンシプル

目指せ年間5記事

最近見たこと-高校野球とオリックス

 かれこれ高校野球を見続けて20年ほど経つけど、あの頃とは全てが違う競技になったと思う。

 ユニフォームは今風で色鮮やかなデザインが多い。アンダーシャツのぴっちり感、平日の癖に大観衆、選手の体つき、夏の煮え狂うような蒸し暑さと気温、情報化社会による我々一般人が手に取れる選手個々の情報量…

 外観から内観まで、変化して成長をしたと思う。時代によって変化するのが高校野球と開会式でお偉い誰かが言っていたが、まさにその通りで、学生スポーツの中でも最たるものである高校野球が(外野の声から)変化を余儀なくされるのも当然であると言える。

 

 変化の中でも、選手の体つきのデカさはとてつもないことになったなぁとしみじみ。

 そりゃ、やる野球変わるわ。

 

 パワー偏重を嘆く記事もチラホラ見かけたが、うるせー黙ってろって素直に思う。どんな野球をしようがチームとして、選手として技術を磨き上げてきた時間と努力は決して非難していいものではない。この変化の時代をスカウトが嘆くのであれば、いち早く切り替えて「このミレニアム世代をどのように成長させていくか」を現場と考えるべきである。それが球団の利益に繋がるのだから。実際、決勝で試合を決めるホームランを打ったのは、日本の高校生とは思えないリーチを持った井上くんだった。日本一の立役者になった彼の野球、履正社や星稜のやる野球を見て、それでも嘆き節をプロ野球スカウトの目線というフェアではない立場から記事を書き、高校野球を語るのであれば、高校野球から身を離すか東スポに移るべきだと思う。

 話は変わるが、さんざんお昼のワイドショーのネタにされ続ける高校野球の酷使問題。球数制限?無理無理。実施したところで新たな問題が出るだけ。この問題唯一の根本的な解決策は日程緩和だ。

 期末試験が終わるまで大会がスタートできないのであるなら、終わりを伸ばすしかない。本大会を開催する甲子園球場をほぼ丸々1ヶ月阪神から借受ける。これは初期アバターの格好で魔王を倒してこいと同レベルな無理難題だ。

 当然阪神は京セラドームを使用する期間が長くなり、保有するオリックスとも話し合いが必要になる。高野連という母体一つでこれらを説得し、この問題を解決できるような状況ではそもそもないのである。もちろん高野連にも諸々改善すべき点やルール改正は多々あるのだが、高野連のみを槍玉にあげるメディア(特に昼間のワイドショー)は少し視野の広さが足りないように感じる。

 

 現実目線で考える。日本の野球におけるプロとアマの溝の深さはマリアナ海溝並みであることは誰だって認知しているのだから、これらを向かい合わせる為の強力な旗振り役が必要だ。

 オススメは毎年この件に関して同じことを繰り返し注文している鈴木スポーツ庁長官だ。文科省という高野連の上に立つ存在であり、なおかつご本人もスポーツでの実績は世界クラス。

 在任中に自らが議長席に陣取り、NPBのトップと高野連を向かい合わせて座らせて議論まで持っていくことができれば、それだけで野球殿堂入りものの貢献になる。阪神オリックスも素直にウンとは言わないだろうが、スポーツ庁長官としての腕の見せ所ではないだろうか。

 ようするに現実的な解決策はない。里崎智也が自身のようつべチャンネルで語っていた「議論するだけ無駄」は的を得ていると思うし、個人的にも賛同する部分は多い。

 

 

②8月のオリックスバファローズ

 山岡くん初二桁勝利。

 7月度月間MVP受賞から3年目にして二桁勝利。今年はふつうにふつうの援護点を貰っている中で、主軸投手として周りへの振る舞いや責任感を表情や言葉から見て取れるまでに成長していると勝手に感じている。まだ左打者への課題は残っているし、徐々に松井とのバッテリーの癖にも相手が慣れる頃なのでまだまだ山場は続くけど、さらに成長していく姿が楽しみで仕方ない。

 さらに今月はどこかの番組出演の際に、半端ないリリースポイントを見せつけてSNSで話題になった。元々バドミントンをやっていた事もあり肩の可動域からおかしな選手ではあるが、間近で見るとまぁ本当に…。

 裏を返せば、あれだけできないと小さな身体で開幕投手にはなれないという事も言える。中日の山本くんも頑張って結果出し続けて欲しい。

 

 野球の他に幼い頃から何かしらのスポーツを長くプレイし続けるというのは、大きなプラスになると最近思う。リトルやシニア世代でも今後必要になるのは「柔軟性を上げる取り組み+プール(水泳)やアスレチック競技」だろう。投手や内野手を目指す上で、俊敏性や可動性を小さい頃から補うことは重要で、バネを鍛えていれば身体の大きさから肩の力まで、色んな所がカバーできる。小さい頃から体を大きく使う練習を重ねるのは重要すぎるファクター。ここら辺はアメリカに遅れを取っている。

 

 一応現段階でCSの可能性は残っているのだけど、現段階では相当厳しいだろう。特に4つ巴の状況は良くない。3位まで4G差だとしても、得意な球団を持っていない我が軍は4つ巴になるとそれが2倍3倍に重くのしかかる。

 一騎討ちの方が心臓に悪いが、自力の可能性がより増す分、状況は端的でマシだ。

 必要な条件としては当然2勝1敗1大型連勝としても「日本ハムがさらにドン底にまで落ちる」「ロッテとの直接対決に勝つ」「楽天がここから西武福岡戦をほとんど落とす」くらいまで整わなければ3位の芽は出てこない。そもそも前提条件である2勝1敗ペースも、我が軍はここまでどう点を取っていくか明確な実績、チームの色を8月までに残せていないのだから相当怪しい。

 ただせっかく若いチームが経験を積むチャンスでもあるので、1日でも長く、少しでも上位と対等に戦って欲しいと切に願う。

 

 まぁそもそもではあるが、福岡と(戦力ダウンしたとはいえ)西武がシーズン通してここまで落としているにも関わらず追いきれていない他4チームは、単純に「優勝できる稀で激アツチャンスな1年を逃した」という事実が突きつけられる。

 来年以降、万全である状態の福岡に一矢報いるだけではなく、追いつく為にはまだまだ時間とより強力なスカッドが必要である。